さー、研究室へいくぞー!ネットワークの課題ってなんだろう?
ネットワークといえば、インターネットってすごいよね。
お互いのPCやスマホから連絡が取りあえたり、
データが送れたりと、情報の伝達がすぐに出来ちゃうよね。
実は、車にもインターネットみたいに
車の中だけのネットワークが繋がってるんだ。
そしてこれは、未来の自動運転の為にも使われるんだよ。
インターネット技術が進歩するように、車の中のネットワーク技術も進歩してるんだね。
あなたが所長が紹介してくれたエンジニアね。
ここは、車に搭載される電子部品を全て管理する研究室。
今、私がしているのは電子部品が正常に動いているかを
CANっていうネットワークを使って確認しているの。
さっき、他の研究室から新しい車の試作車がきたんだけど、
ちょっと手一杯になっていてね。
CANを使って、試作車に搭載されている電子部品の動作を確認してくれないかしら?
ところで、CANって聞いたことあるかしら?
CANは、車でよく使われる車載ネットワーク
(Controller Area Network)の略称なの。
今、自動車には、なんと100種類以上の電子部品が
搭載されているんだけど、その部品の状態や故障を調べるのに、
車を全部バラすのは大変。
だから、電子部品全てをネットワークでつないで、
部品の状態を確認できるよにしているのよ。
車載ネットワークを活用すれば、なぜ不具合が起きているのか、
どんなことが原因かが分かったりするってわけ。
今後は、こういった車載ネットワークが進化して
自動運転に活用されていくのね。
さすがだわ!
今はまだ試作段階だから、どんな不具合が出るかわからないわ。
まずは、軽く走行してデータをとることから始めてくれるかしら?
CANを通じて疑似信号を部品に送って、
部品が正常に動くかを調べるよ。
たとえば、実際には走っていない車でも、
パソコンから「60km/hで走ってるよ」という信号をCANを通じて出すと、
それに応じてスピードメーターが60km/hのメモリを指すの。
あれれ?
このメーターの表示おかしいわね。
100km/hで走ってる信号を送ってるのに、
うまく表示されていないわ。すぐに直させるわ。
走行中に、CANを使って電子部品から出てくるデータを分析しましょう。
実際に走行している感覚と走行データの両面から分析して、
不具合を見つけ出していくのよ。
「え!?このモーターの性能がおかしいわね。
あとで、CANを使ってモーターをコントロールしているソフトウェアを書き換えてみましょう。
あなたにお願いしてもいいかしら?
パソコンとCAN専用ソフトを使って
モーターに入っているソフトウェアを書き換えるわよ。
車のネットワークがあるから、出来る手法ね。
とりあえず、こんな感じで数字を書き換えてみましょうか。
・・・・・・。
本当にありがとう。こんな不具合が出るなんて想像もしなかったわ。
危うく、一大事になるところだったわ。
念のため、もっとテストしておきたいわ。付き合ってくれるかしら?
数日後・・・・・・。
あなたのおかげで、一通りの不具合の可能性を検証できたわ。
これで世の中にこの車が出ても安心できるわね。
お見事!君の活躍で、またひとつの不具合が世の中から消えたね!
電子部品をテストしたり、ソフトウェアを書き換えるために、
車を全部バラすのは大変。
だから、こういった車載ネットワーク(CAN)を使って
テストすることで、効率化が進められているんだね。
車のネットワークのこと、感じてもらえたかな?